日本では何故かソシオニクスしかタイプの関係を扱っていないことになっている(?)が、MBTIでもタイプの関係については言及されている。「タイプの関係(相性)」は誰でも思いつくテーマなので当然だが、MBTIの関係論については、あまり有名ではない。理論的にはそこまで緻密なものではないが、参考までに紹介する(メインで取り上げるカーシーについては この記事 を参照)。 初期のカーシーは、真逆のタイプ同士の相性が最も優れていると考えていた。人は自分にないものに惹かれる。つまり、INTPとESFJが互いに惹きつけ合う。ただ、その後の観察から、カーシーは考えを変えたらしい。多くの結婚生活を観察した結果、SJとSP、NFとNTの組み合わせが最も多いことがわかった。どちらの組み合わせも、コミュニケーションの好みは一致している一方、目標を達成する手段は異なる。例えば、SJとSPは共に具体的な対象について話すことを好むが、SJは協調して行動するのに対し、SPは実利を重視して行動する。逆の組み合わせ(SJとNF、SPとNT)では、この関係性は成立しない。このため、SとNの違いが重要とされる。 実はタイプの関係については、マイヤーズも言及している。375組の夫婦を調査したところ、夫婦の77%は二つ以上の指標が一致していた。特にSN指標が一致していることが、タイプを問わず重要だという。マイヤーズは異なるタイプ間の違いを理解するためにMBTIを作ったが、実際は自分に近いタイプを好むらしい。ユングによれば、人のシャドウによる行動は、その人物の行動と見なすべきではない。シャドウを額面通りに受け取らないことが、結婚生活を上手く送る秘訣になる。 話をカーシーに戻すと、彼の理論ではSN以外の指標が逆のカップルに、最も互換性がある。つまり、 ESTP x ISFJ 、 ESFP x I STJ 、 ESFJ x I STP 、 ESTJ x ISFP 、 ENTP x INFJ 、 ENFP x INTJ 、 ENFJ x INTP 、 ENTJ x INFP がベストカップルになる。以下に各々の気質ごとの関係性をまとめた。 <SP:職人> SPは異性と真剣な関係になりにくい。衝動的に人々に惹きつけられ、新たな関係を結ぶ。他の気質よりも外見に気を遣い、性的な経験にも積極的である。抽象的な刺激には心を動かさない...
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